Vol.7全国のホテルでおいしいパンを~チーフブーランジェのこだわり~

そのホテルならではのおいしいパンを食べてもらいたい――。
ソラーレホテルズグループには、こだわりのパンを提供するホテルがたくさんあるのをご存知でしょうか。
今回は、全国のホテルにおいしいパンを届けている厨房と、それを生み出すシェフをご紹介します。

ある厨房から全国のホテルへ

その厨房があるのは、8つの本格的レストランを擁する「ロイヤルパインズホテル浦和」の地下1階。
ペストリーショップ「ラ・モーラ」の製パンチームが、全国11のホテルへ、計26種類のパンを届けています。(2026年1月現在)

朝6時、「ラ・モーラ」の厨房が動き出します。
同店のパンづくりの特徴は、前日に成型した生地を冷蔵庫で12〜24時間かけて発酵させる、長時間冷蔵発酵。
ゆっくりと発酵させることで小麦の味が引き出され、もっちりとした食感が生まれます。
自家製の酵母種はライ麦から起こし、毎日小麦を継ぎ足しながら受け継がれてきたもの。ラーメン屋さんの“継ぎ足しタレ”のように、味わい深いパンの味を支えています。

仕込み、折り込み、成型、焼成……。毎朝5~6名のスタッフが、手際よく作業を進めていきます。
全国のホテルに卸すパンの製造と、その日「ラ・モーラ」で販売するパンの焼成。2台ある大型オーブンには次々と成型されたパンが入れられ、厨房には香ばしい香りが立ち込めます。

内田シェフの挑戦

この製パンチームを率いるのは、「ラ・モーラ」のチーフブーランジェである内田健介シェフ。
内田シェフが大切にしているのは、効率と品質の両立。その原点は、若い頃に修業したドイツでの経験にあります。

20代の頃、ドイツ南部の町のパン屋で住み込みで働き、パン作りを学んだ内田シェフ。決まった時間内でおいしいパンを作る、従業員に無理をさせない職場環境に衝撃を受けたと言います。
帰国後は「メゾンカイザー」で何軒もの店舗運営を担い、最終的には全店舗の責任者である製造マネージャーに。

そして2020年、「ホテルグループ全体においしいパンを届ける」という構想に共感し、ソラーレホテルズへ。業務用パンを使っていた各ホテルに「ラ・モーラ」で作るパンを届けられるよう、体制作りを進めました。
パン作りの段取りなどを無駄なく設計することで、品質を落とさずに安定した供給を実現。その結果、浦和の厨房から全国のホテルへ、おいしいパンを届けられるようになったのです。

ホテルのために作られたパン

「『このホテルに泊まったら、あのパンが食べられる』と思ってもらいたい」と語る内田シェフ。
それぞれのホテルに合わせたパンの開発にも力を注いでいます。

食べ応え満点のローストビーフサンド(ホテル・アンドルームス名古屋栄)

たとえば「ホテル・アンドルームス名古屋栄」では、1階のカフェで出す特製サンドイッチ用のバゲットを開発。皮はパリッと、中はもっちりを目指して生地や発酵時間の試行錯誤を重ね、具材たっぷりのサンドイッチに合うバゲットを生み出しました。

暖雪 札幌」では、雪をイメージした白いパンを。北海道の濃縮ヨーグルトと水あめを使い、焼き色を抑えてふんわりとした甘みをもたせています。

そして、内田シェフのパンを存分に味わえるのが、24時間ラウンジサービスが人気の「ONE@Tokyo by insomnia」と「insomnia KYOTO OIKE」。
「ラ・モーラ」から届けられた生地をホテルで焼き上げる、サクサクのクロワッサンやデニッシュが大人気です。フォカッチャや抹茶のパンなどもあり、常時7~8種類が時間を問わず楽しめます。

ホテルで完成させる焼きたてクロワッサン(ONE@Tokyo by insomnia)

宿泊ゲストが終日楽しめるラウンジのパン(ONE@Tokyo by insomnia)

見た目もかわいいミニバーガー(ランプライトブックスホテル名古屋)

他にも、「ランプライトブックスホテル名古屋福岡」や「ホテル・アンドルームス札幌すすきの」、「ロイヤルパインズホテル千葉」などで、内田シェフが開発したパンを使った、こだわりの朝食をお召し上がりいただけます。

唯一無二のパン「リーヴル」

もちろん、本家「ラ・モーラ」も特筆すべきお店です。食パンやライ麦を使用したトゥルト、いちじくパンやオニオンブレッドといった定番商品に加え、季節ごとに販売される限定パンも充実しています。
中でも有名なのが「リーヴル」で、27層に折り重ねられたクロワッサン生地を1枚ずつめくって味わえる贅沢な逸品。芳醇なバターの香りとリッチな風味がやみつきになります。
毎朝配られる整理券がすぐになくなるほどの人気で、多くのお客様がこのパンを目当てに「ロイヤルパインズホテル浦和」を訪れています。

クロワッサン生地に自家製クリームをたっぷり入れた人気パン

中でも有名なのが「リーヴル」で、27層に折り重ねられたクロワッサン生地を1枚ずつめくって味わえる贅沢な逸品。芳醇なバターの香りとリッチな風味がやみつきになります。
毎朝配られる整理券がすぐになくなるほどの人気で、多くのお客様がこのパンを目当てに「ロイヤルパインズホテル浦和」を訪れています。

“めくるクロワッサン”食パン・リーヴル

ひとつの厨房から全国のホテルへ。
内田シェフの工夫とチームの技術が、全国のホテルへ、パンの香りとおいしさを届けています。
旅の楽しみのひとつとして、ぜひソラーレのパンをご堪能ください。

ロイヤルパインズホテル浦和ROYAL PINES HOTEL URAWA
〒330-0062 埼玉県さいたま市浦和区仲町2-5-1
TEL:048-827-1111